A.Banana.S

古代ローマ、NACSさん、ドートマンダー・・・好きなことをぽつぽつと。

なんだって? 紫平……?

 『黒井戸殺し』ですかぁ…。

 

 

(※ネタバレはしないつもりですが、念のため重々注意を)

 

 

当方、アガサ・クリスティファンです。

 

コナン・ドイルはあまり読めませんでしたが、クリスティーは若い頃読みまくった時期がありました。

 

今もファンですし、海外ミステリの話をする機会に、「なにが好き? どの作家が好き?」と訊かれた場合、まずクリスティー女史と答えます。女王ですから、やはり。

 

(だって、いきなりドナルド・E・ウエストレイクのファンと言っても、さすがに日本じゃほぼ通じないし)

(英国だとピーター・ラヴゼイ氏が好き。『偽のデュー警部』「ダイヤモンド警視・シリーズ」 下リンク、ウエストレイク氏の競演作、笑いが止まらない必至)

 

完璧な殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

完璧な殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 

(醜い! 実に醜い! 最高! 笑)

 

 

話が逸れましたが、クリスティー女史、当時中学生ぐらいだった私は、「…これを最初にやるとか、一体この人の中に何人天才がいるの!?」 …と、当然ながら心酔するにいたったわけです。

 

で、個人的お気に入りが、

 

①『アクロイド殺し

②『カーテン』

 

アクロイド殺し』は、クリスティーを初めて読む方にもぜひぜひおすすめしたい作品です。が、……いや、どうなんだ。実際。

『スタイルズ荘~』や『ABC殺人事件』でしょうかね、最初は。

オリエント急行~』はどのタイミングでもいいと思いますけども。

 

かくいうわたくしめも『アクロイド~』は、ほぼほぼクリスティー初読みに近い段階で読んだ記憶がございます。遠い昔なので確かじゃないですが。

『オリエント~』『ABC~』より好きです。鮮やかかつ痛快です。

 

…しかし、ヘイスティングスファンなんですが、私!(わかった、わかった)

ヘイスティングスはホームズでいうところのワトソンみたいな役どころなんですけども、『オリエント~』にも『アクロイド~』にも出ませんからね。そこがね、そこかね、出ないところには出ないというところがね……

(もう喉まで出かかっています……ピンチ!)

 

というわけで、私の第三の推しは、

 

③『ビッグ4』

 

クリスティー作の有名どころを、『カーテン』以外ひととおり読み終わってから取りかかることをおすすめします。異色中の異色なので。

笑いました。腹が痛くなるほど。

 

……ヘイスティングス、あなた、本当に大尉!!??

 

私は「役に立たない相棒」が大好物です(爆)。


(対極の、アーチー・グッドウィンという最強ワトソンも大好きですけれどもね!「ネロ・ウルフ」シリーズ)

 

ヘイスティングス好きが高じて、昔のNHKアニメ、メイベルちゃんが活躍するポワロとミスマープルの、毎週超楽しみに観ていました。あのアニメのヘイスティングスは、さわやかハンサムかつ腕っ節が強いという、惚れる要素しかない青年なのですが、「キャー! ヘイちゃんかっこいいーっ!」「……原作よぉ…」という、二重の楽しみ方がありましたわ。

 

それからパーネル・ホール氏の「スタンリー・ヘイスティングス・シリーズ」も大好きでね。もう名前しか一緒じゃないんですけれども、たぶん翻訳は、シリーズ読破していると思う。そりゃ『犯人にされたくない』とか『撃たれると痛い』とかいう、愚痴まみれのタイトル羅列を見たら(全部主人公の身の上)、買わざるを得なくなるじゃないですか。翻訳がもうすばらしいですって。

もちろん、原作主人公のスタンリーも、心優しく平凡な、それでも本家ヘイスティングスよりはまだしもちょっぴり有能な、愛すべき探偵ですよ。彼の一人称の文体は、なんか日本の男性にも通じて、共感を呼ぶところも多々あるのではと思う。

マコーリフ大好き。彼やリチャードが怒涛の勢いで乗り込んでくるのが、毎回のお約束な楽しみ。あと「探偵の妻アリスが大活躍!(主役は私です)」の帯、とかね。

ああ、良い時代だったなぁ……。

 

(……翻訳が止まってしまう時代になって久しいなぁ、泣)

 

 

探偵になりたい (ハヤカワ・ミステリ文庫)

探偵になりたい (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 

 (3作目あたりから、特に面白かったと思います。邦題一覧だけでもぜひご覧になって!)

 

 

また話が逸れましたが、本家本元のヘイスティングス大尉ね。もう大尉なのに可愛く見えてしかたなくなるから困る。

名探偵ポアロ・シリーズの最終作『カーテン』。クリスティーがあらかじめ書いておいたことでも有名。

印象度はナンバーワンだったなぁ。

心して、ポアロヘイスティングスの最後の事件を見届けましたっけ…。ああ、ヘイちゃ~~~んっっっ!!!

 

女王クリスティーの作品は、「犯人は(どんな事情があれ)最後は警察に逮捕されなければならない」「犯人に自殺されてはならない」「アナタがそれをやってはならない(爆)」…等々の枠組みが、かならずしもあるわけではないので、なんでもあり、かつ、筋が完璧で、美しい。未曽有の驚きを、なんでこんなに連発できるの、と。

 

 

……実は、数年前の三谷氏脚本の『オリエント急行~』、テレビで観ていた覚えがあるのですが……私はだめでしたぁぁぁぁぁ~~~!!(泣)

 

野村さん、『のぼうの城』とかほかの作品での人物はすばらしいと魅入るんですけれども、ポアロだけは厳しかった。違う、違う、これはポアロじゃない!と思ってしまった。

 

…名前を変えているのだから、別物と思えば良かったんだろうか。あるいは、ちゃんと観ていなかったんだろうか。

 

ポアロ、あんな上から目線で性格悪くないよ! 他人をイラッとさせる型の名探偵は色々いるけど、ポアロはそうじゃないよ。たとえ本当は性格が悪くとも(名探偵はだいたいそうである)、物腰は洗練されていて、心の優しさと愛を見せてくれるよ。

そんな名探偵と相棒だから、『カーテン』へ続くんだよ。

 

しかし当時私は、三谷氏『オリエント急行~』で、「いつ本物のポアロが登場して華麗に事件を解決するのだろう……」なんてついつい待ち受けてしまっていました。そう、ゲームやアニメによくある偽勇者系のストーリー。あれに見えてしかたなかった。

 

なんだろう、これは。ポアロ好きの傲慢? 

 

…まあ、人それぞれですよね。好みは。

 

そしてそして、肝心の新作『アクロイド殺し』じゃなくて『黒井戸殺し』は、……観るしかありませんな!

たぶん、ネタバレを避け続けるよりか、いっそ原作をさっさと読んでしまったほうがいいのでしょうな…。それでも存分に楽しめるでしょう。

 

あまり前作を良く言いませんでしたが、個人の印象ですので。

書きながら、実のところは楽しみでたまらない心境です。

 

だってさ、だってさ……、あの人がさ……、あのシーンがさ……(自重)

 

我々はいつになったら噂のヘイスティングスに会えるんだろう…なんて気持ちだけ心の片隅に。あとはなにも要りませんわね。