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17年越しのFE『トラキア776』キャラたちによる、似非プレイ日記でした。
以下、第四部・最終話のワンシーンを抜粋して載せます。
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「……で、結局あんたの父親はへたばり、この十一人で歩いていく羽目になる、と」
森の中をとぼとぼと行きながら、シャナムがため息まじりに言った。
セティはただ頭を押さえてうなるしかなかった。
父レヴィンは結局もう一度ワープを使う体力を失くし、今はフィンの馬の上でぐったりしていた。それでフィンが徒歩で行き、ほか全員もそれに合わせていた。
ああ、口ほどにもない。口ほどにもないのだが、それはさておくとして、この調子では自分たちは本当に元の大陸に帰れるんだろうか。全員の胸を一抹の不安がよぎっていた。
血は争えない。セティはだれにともなく、またそう言われている気がした。
騎乗するのはリーフとナンナ、一応フィン、それに上空のカリン。フェルグスとデルムッドの馬に至っては、もうアウグストの馬車につけて返してしまっていた。どうせ屋内戦になるという見通しの下だ。
不気味なくらい静かで、敵方からのいやらしい襲撃は、ここに至るまでなかった。
「この先に、たくさんのエーギルの気配がする」とサラがつぶやく。「たぶんおじい様……マンフロイは今力を蓄えてる」
「蓄えられる前に乗り込む予定だったんだろうにな」とシャナムが苦笑する。
「ま、いいじゃないですか、師匠。最後くらい、お互いに正々堂々、全力で戦ってやりましょう」と相変わらずはりきるマリータ。
リーフがふと思いついたようにつぶやいた。「結局、この面子になったね」
しかしフィンは眉を下げる。「わざとこの面子にしたんでしょう、王子」
「ははっ、バレてた? だってセティ王子も言ってたけどさ、やっぱりこれは『ぼくたちの戦い』だから」
「ええ、おっしゃるとおり」とフィン。
「偽セリス軍が遠い昔のことみたいだぜ」とフェルグス。
「マンスターを出たときは、こんなことになるなんて思ってもみなかったわ」と上空から、カリン。
「ほんとだ。俺らは今なにをやろうとしてんだろうな」とオーシン。
「決まっているわ」とナンナ。「私たちは語られざるヒーローに──伝説になるんです」
セティも微笑む。「本当に、勝って帰った暁にはどうしたらいいのやら。リーフ王子、君は英雄にならねばならない」
「あなたも。セティ王子」
デルムッドは未だ帰らないセリス軍五人の名前を口にしていた。「あと少しの辛抱だ。必ず、全員で帰るからな」
サラがそっと彼と指を絡めるのだった。
「リーフ様」カリンが上空から声をかける。「もう見えていますよね?」
「ああ、もちろん」とリーフは大きくうなずく。目の前には黒紫の石が組み上げられた、荘厳な神殿に見えるものが現れている。
「ぼくの十人の仲間たち、覚悟はいいな?」
全員から同じ返事が返ってくる。
「ぼくたちだけで戦うんじゃない」リーフは思い出させる。「みんなが待っている。帰る場所で」
列柱の向こうで、ひどく強大で邪悪な光がうごめいていた。
リーフが光の剣をかざし、突入の命令を下した。
リーフ軍最後の戦いが始まった。
※※※※
始まりはこうでした。
完全なる自己満の極みで、いきなりそのタグに乗り込んで、一人勝手に、不親切にもほどがある長文を投下してきました。誠に申し訳ない。
しかし楽しかった……! 特に書いているあいだは、久しぶりに手が止まらない感覚がしました。睡眠も四時間くらいでなんとかなるほど、妙な興奮状態だった……。永遠に、書いては妄想していたかった……。
ユニゾンさんのアルバム『Populus Populus』を聴きまくってイメージしたら、はかどるのなんの……!
キャラをしゃべらせるのが快感すぎるんですよ、まず! バトルできるし! 魔法も使えるし! ゲームが元ネタをくれるし!
我ながらヒドイと思ったセティ様の台詞:
「やかましい! 人形ががたがたしゃべるな!」
出来はさておき、出来はさておき……
お付き合いくださった方、本当にありがとうございます……!!!
そ、それで……そのう……
もしもまた書く機会があるとしたら、どんなものが読みたいでしょうか……?
プレイ日記? バトル物? 恋愛物? 続編? ○○解放戦争? はたまた別キャラで……?
う、伺ってみたい……!
いずれたぶん、今の古代ローマ連載が完結したら、また遊びたくなるに違いないから。
遊ばなきゃやってられない状況になるだろうから!