A.Banana.S

古代ローマ、NACSさん、ドートマンダーにパーカー、西武ライオンズ・・・好きなことをぽつぽつと。

年の瀬のBreakout,Breakout,Breakout!

(主に悪党パーカーシリーズの話)

 

個人的、この2019年を支配してくれた二大事件が、

 

西武ライオンズに本格どハマり事件

 

②あのバズーカ運転手絶許事件

 

でした。

 

①に関しては、来年もBreakout(脱出)するどころかどっぷりどハマりし続ける気満々でおるのですが、②に関しては、いいかげんBreakoutしなきゃいけないのに、いつまでもずぶずぶがっつりと憑りつかれている感でいっぱいです。(だから絶許)

 

去年の今ごろも、喜々としてドートマンダーやパーカーの記事をここに書いておりましたっけね。……進歩してないですやん。(苦笑)

 

進歩していないのも②のせいだから! 

 

覚えとけよ! 来年こそは!(なにが)

 

というわけで(?)、本日は悪党パーカーシリーズの未翻訳作『Breakout』の話をさせてください。

 

(※全体の三分の一あまりと、シリーズの他作品についてもネタバレしながら書きますので、避けたい方はお戻りください)

 

 

Breakout: A Parker Novel (English Edition)

Breakout: A Parker Novel (English Edition)

  • 作者:Richard Stark
  • 出版社/メーカー: Quercus
  • 発売日: 2008/04/03
  • メディア: Kindle
 

 

 

 

<以下、抜粋。2007年に書いたノートより>

 

~~

 

2007年2月、ついにニューヨーク旅行を決行! ウエストレイク氏の小説の舞台である国、その中心都市に念願の訪問! ドートマンダー&メイ宅があるとされる東16丁目のかなり近くに宿泊し、気ままに街を散策。(※実態は、記事の最後の過去記事より) そして本探しをする。残念ながら日本で絶版の本はアメリカでも絶版らしく、それほど多くは手に入らなかったが(※2019年現在、原著はずっと手に入りやすい。シリーズ刊行されてる!)、それでもパーカーシリーズ『Breakout』(バーンズ&ノーブル)とグロフィールドシリーズ『Lemons Never Lie』をゲット! 木村仁良氏がドートマンダーシリーズの解説で書いていたパートナーズ&クライムで。これだけでも行ってきた甲斐があるというもの。『Lemons~』は翻訳を読んでいるが、『Breakout』は未読&未訳の作品。これで刊行されているパーカーシリーズは全部読破になる!

(↑で、最後に残ったのが、やっぱりあの『Dirty Money』)

 

 

 ホテルと帰りの飛行機の中で読んだ『Breakout』。chap1で、仲間のミスにより、いきなり警察に捕まるパーカー。裁判待ちの一時収容所に送られる。警察のご厄介になるとは、シリーズ第1作目以来の一大事である。その当時のロナルド・キャスパーと名乗る脱獄囚&刑務官殺害犯と照合され、カリフォルニア州から身柄引き渡しの要請が来る。さらにチャールズ・ウィリス、エド・リンチなどの偽名、さらにファーストネーム不明のパーカーという謎の名前まで知られてしまい、これは最大のピンチ!?となる。まだ比較的警備の厳しくないこの収容所にいるうちに急ぎ脱獄を企てるパーカー。しかしパーカーを調べる刑事ターリーは、これまでこの刑務所からの脱獄者はゼロだと警告する。

 脱獄するためには信頼できる仲間が必要とパーカーが考えていたところに、なんとパーカーの妹の元夫を名乗るエド・マッキー参上! 曰く、以前『エンジェル(Comeback)』の話の中で、ジョージ・リスの裏切りを片づけたパーカーに命を救われ、借りができたと考えていたから駆けつけたらしい。プロのシビアさを持ちながらも義理堅い男エド。以前もいい奴だからグロフィールドを見捨てられないと言っていたしね。…しかし当のその『エンジェル』ではパーカーを置いて帰ろうとしていなかったっけ……?

 あのとき、パーカーは別にエドに恩を着せたつもりはなく、エドを助けることは自分の身を守ることであるからそうしたというだけだったのだが、ともかくこの援助の申し出をありがたく受けることにする。パーカーに「感謝する」と言わしめたのは、仲間史上初じゃないのか、エド!? エドは面会に来ながら、パーカーのムショ仲間で信頼できる奴とできない奴を調べ上げ、パーカーに伝える。もちろんエドの近くには、いつものようにブレンダが待機しているが、今回はついにエド・マッキー不死身の秘密が明らかになった!!

 

(中略)

 

(不死身とは、第15作『掠奪軍団』で「死んだ」とされたのに、次の『殺戮の月』でひと言の弁明もなく元気いっぱいに登場したエドのこと。あのときの傷がどうとかさえ言わない。歴代相棒たちの災難ぶりを思い返すと、こう評すしかない…)

(しかもこの人、最終作の『Dirty Money』でさえ――)

(グロフィールド、あんたがパーカーを助けに来なさいよっ、とでも言いたくなるが、今回は実のところ、どうしてもこのエドでなければ成立しないプロット)

 

 ともかく、半分パーカーが珍しく捕まっているのを面白がって来たんじゃないかと怪しんだが、エドはいたって真面目に――いや、いつも真面目じゃないとは言わないが――パーカー脱出の手筈を整える。

 エドの情報を基に、パーカーは獄中で二人の男を仲間に引き入れる。一人は妹の彼氏をしぶしぶ仲間に加えて仕事をしたために囚人になってしまった、黒人のブランドン・ウィリアムズ。そして白人のトム・マーカントニー。わりと人の良いウィリアムズは人種偏見のないパーカーに好感を持つが、マーカントニーは黒人を信頼することを渋る。それでもともかく三人は協力し合うことに決めるが、そこへジェネリクという別の囚人が声をかけてくる。ジェネリクは自分の罪を少しでも軽くするためにパーカーたちに近づき、警官たちに売ろうと考えていた。さっそく邪魔者発生――。

 

(中略)

 

 未舗装の道を、エドの殺人的運転で突っ走る。ヴァンの中には、トム・マーカントニーの友人フィル・コラスキーとジャック・アンジオニがいた。彼らには、脱獄に成功した後にやりたい仕事があった。このメンバーでそのまま仕事に取りかかろうと誘う。パーカーとしては、次の仕事なんかせずに、さっさとこの土地から離れたいと思っているのだが、すでにエドが仲間に入っている様子で、「お前は気に入らないだろうと思っていたよ。でも悪い話じゃないんだ。問題なしにやれるぜ」……エド・マッキーがアンディー・ケルプに見える。

 

(中略)

 

 一方、エドの幸運の女神ブレンダは、仕事には加わらないが、エドは危なっかしい、特にパーカーと仕事をする時はなおさら危ないから、と恋人の背後に気を配ってあげるべく、密かに行動を始めていた。エドから誕生日プレゼントにもらった身分証(年齢1歳サバ読み)を使い、仕事場近くのスタジオでエクササイズのクラスに参加する。だがスタジオの女オーナーが、スリムで若くて美しくてちっともエクササイズする必要のない様子で、しかも現金一括払いをしてきたブレンダに目をつけていた…。

 

 

~~

 

過去の自分引用は、ここまでにします。諸々失礼しました。

 

いや、わりと本気で、私でよかったら翻訳したいんですが……(ど素人)(そしてちゃんと読んでいなかったがために「11年目の真実」へ…)

 

果たして、エド・マッキーの不死身伝説は続くのか。

 

そしてパーカーを「キャスパー」と呼ぶターリー刑事との結末もまた必見です。『人狩り』以来初めて、ロナルド・キャスパー(整形前)がパーカーと一致させられてしまうのだから。

 

また、

 

ウィリアムズ

 「Breakoutしようと思わないどこかへ行く」

 

ニック

 「走るのをやめられる場所に行く」(※From 22.Nobody Runs Forever to 24.Dirty Money

 

という、相棒たちがタイトルを回収していくスタイルもまた、ニクいですね。

 

 

にくったらしいですね!!!(2019年の愛憎集大成)

 

 

次回、この1年の締めくくりに、あの「長いあとがき」を表に出します。

 

 

勝手ながらのシリーズのリスト。

 

 

ドートマンダー・ファンによるニューヨーク旅行。


11年目にして思い至る。

anridd-abananas.hateblo.jp