A.Banana.S

古代ローマ、NACSさん、ドートマンダーにパーカー、西武ライオンズ、FEプレイ日記(似非)・・・好きなことをぽつぽつと。

あるかわいそうな読者の話。(前編)


以下、自己憐憫に陥ってしまった覚え書き起こし。悪党パーカーシリーズ。(未翻訳作中心、くれぐれもネタバレ注意!)

 

我がドートマンダー&パーカーシリーズについての、書き殴りノートより。(※や、下線は、現在の足し)

 

事の始まりは、おそらく2004年下半期、『殺戮の月』を初めて読んだころ。

 

 

2004年下半期

 パーカーシリーズ『Nobody Runs Forever』発売告知来たぞ!

 できることなら、またインターネットを漁って、パーカーシリーズ絶版本を集めたい。グロフィールドシリーズも。

 次の未翻訳作(※『電子の要塞』の次という意味)『Breakout』は、パーカーが刑務所から脱獄するところから始まるらしい! うわぁ、大変…。

 最新作『Nobody Runs Forever』は、タイトルが最終回っぽいけど、そうではないらしく、安心。ウェブ上でちょっと見たところ、ダリーシア氏が出てた。(Dalesiaって彼だよな?) 『殺戮の月』のパーカーの仲間は、二十数年を経て、マッキー、ワイツアー、カーロウ、エルキンズ、ウィスとカムバックを果たしている。

 早く新作読みたい!

 

 

2005/XX/XX

 主にドートマンダーシリーズのこと、そして「ダリーシアにまた会えるのを楽しみにしています!」と、つたない英語で書いたファンレターを送りつける。

 

 

2005/12/??

 パーカーシリーズ最新作『Nobody Runs Forever』ゲット!

 第一部まで読み進む。簡潔率直な文章、会話。ドートマンダーシリーズよりかなり読みやすい気がする。(※全然読めていなかったことが後に判明。当時TOEIC500点台)

 

 シンシナティでパーカーとダリーシアを含む7人の男が、仕事の話をするために集まり、顔合わせがてらポーカーをしていた。そのときパーカーは、男たちの中の一人、ハービンという人物が、盗聴器を隠し持っていることに気づいた。6人の男たちは、ポーカーを続けるふりをしてハービンを取り押さえ、ハービンを連れてきた男マクウィットニーにあとを任せ、ミーティングを中止、解散にする。その後ダリーシアがパーカーに仕事を持ちかける。ジェイク・ベッカムという男が企んだ現金輸送車強奪だが、パーカーはどうも背景に感情的なものが絡みすぎていて気に入らない。ベッカムはダリーシアの釣り仲間らしい。『殺戮の月』の途中、「釣りに行く」と言っていたからね。しかしトラブルの種になりそうなベッカムを見て、ダリーシアも「あんた(パーカー)と、俺と、装甲車と、サツと、警備員だけだったらいいんだがな」とこぼす。さらに何故かハービンを追う賞金稼ぎキーナンがパーカーに接触してきて、さらにベッカムが何者かに足を撃たれ、その疑いがパーカーに……。…ややこしいことになりそうである。

(中略)

 今のところ派手なアクションシーンはないが、慎重で冷静、言葉少なく、愛想なしのパーカー。今回はダリーシアが相棒を務めるよう。彼の前の相棒トム・ハーリーは『地獄の分け前』で電話に出ていたが、もうほとんど引退状態らしい。ダリーシアもまた常に冷静沈着で無口なタイプだろうが、パーカーの隣にいると、だれもが多少陽気なおしゃべりに見える。グロフィールドやエド・マッキーのように元々元気の良いキャラでなくても、ウエッブやカーロウとか、おとなしめのキャラも、パーカーの相棒なら気さくな外交役になる。パーカーのこの強烈なクールオーラはすさまじいものだ。

 

 

2006/01/??

『Nobody Runs Forever』読了!第二部に入り、登場人物がどっと増え、パーカー以外の人物視点で物語が進行するので、どんどん入り組んでくる。            

(以下、ただ内容をなぞるだけなので、中略)

おいおい、パーカーですらまだだれも……。…いや、パーカーを殺人鬼呼ばわりするつもりはないんだが、『電子の要塞』では、第1ページ1行目から、その……。

 トラブルが起こりはじめたが、パーカーとダリーシアは着々と計画を進める。パーカーが今回武器調達のために接触したのは、ブリッグスという男。『殺戮の月』の最初でパーカー、ダリーシア、トム・ハーリーらと仕事をしていた、あのブリッグスである。

(中略)

 あとは強奪当日を待つばかり、と思いきや、またしてもトラブル発生。今度は謎の美女尾行者。パーカーはロイ・キーナンの相棒サンドラだと気づく。

(中略)

 事前のトラブルは絶えなかったが、決行当日もトラブルが続いた。

(中略)

 パーカーたちは、ダリーシア自慢の教会に身を隠す。

(中略)

 不審がられない程度の金だけ持って、いったん解散にする。おいおい、いいのか!? また金を置いていくのか!? また『殺戮の月』みたいなことになるんじゃないのか!? ダリーシアか三人目が、グロフィールドみたいな目に遭うことになったらどうすんの!?…などと心配したが、まあ、一ヶ月後くらいに回収するらしいので、たぶん大丈夫、か……?

(中略)

 今作でパーカーの相棒を務めたダリーシア。しかし出番は多かったにも関わらず、ほかの準レギュラーメンバーに比べて、性格、私生活など、かなり謎のままである。あちこち動きまわるので連絡が取りにくい、顔を合わせない仲介人の存在、趣味:釣り、くらいしかわかっていない。『殺戮~』よりずいぶん陽気で気さくな人になったように感じる(前述のパーカー効果?)。パーカーの信頼は今回一緒に仕事をしたことで、いっそう確かなものになった様子。またの登場が楽しみだが、パーカーの相棒特有の災難にはくれぐれも気をつけて。

(中略)

 ひょっとしてタイトル『Nobody Runs Forever』は…

 直訳:永遠に走り続ける者はいない。

 意訳:パーカーだって毎回毎回人殺しするわけではない。

ってことなのだろうか!? とにかく驚愕の事態だ!

 パーカーはおとなしくなったのか? それとも前作で未読の『Breakout』でよっぽど大暴れしたのか? こちらも読みたいなぁ。いや、それとも次回作で、反動がきて、『殺戮の月Ⅱ』なんてことにやはりなってしまうのか? どういうことでしょう、パーカー!?

 

 

2006/01/XX

ファンレターのお返事をいただいてしまう事件。(※詳細は過去記事「ある手紙の話」)

 

 

2006/XX/XX

新作『Ask The Parrot』、タイトルのみ発表!

(中略)

『Nobody~』で金を置いてきて、次作は『Ask The Parrot』とタイトルだけ早く公表されているから、スターク氏はすでに次作を書き上げておられるのではないか。だから一ヶ月後に金を取りにいくとき、なにかトラブルが起こるのではないか。要するに『殺戮の月Ⅱ』となって、ニック(もしくは三人目)がグロフィールドのような目に遭うのではないか、ということである。だれもがマッキーのように不死身とは限らないし。まあ、同じ展開がくり返されるというのも考えにくいが、パーカーの相棒には危険がつきまとう。ニックにはまた会いたいと思うが、またしばらくカナダに釣りに行ったほうがいいのかもしれない。余計な心配であることを祈る。

 

 

2006/05/XX

『Ask The Parrot』11月発売決定!

 パーカーシリーズの最新作『Ask The Parrot』が今年11月に発売される。あらすじはまだわかっていないが、必ずゲット! 気になるのは、その少し前の7月に、グロフィールドシリーズ第4作『Lemons Never Lie』=『レモンは嘘をつかない』が再販されることだ。これはもう、期待していいってことですか!? そうですね!? いいよねっ!? 期待するぞ!! するからなっっ!! ……グロフィールドのカムバックとニックの無事を祈って待ち続ける。もちろん『Lemons~』も購入予定だ。

(実際に買ってきたもの)

f:id:Anridd:20190509005446j:plain

 

 

2006/08/XX

『Ask The Parrot』は『Nobody Runs Forever』の続編であるという情報発表!

 ドートマンダーシリーズ『バッド・ニュース』読了!

(中略)

木村仁良氏があとがきで、パーカーシリーズについて触れていたのだが、そこには『Nobody Runs Forever』の続編『Ask The Parrot』との記述が! マジっすか? 予想的中!? やっぱりあの金が……ニックーーーーーっっ!!

…私はダリーシアを気に入ってしまったようです。無事を祈る。

 

 

2006/11/20

『Ask The Parrot』ゲット!

 予定より1週間早く『Ask The Parrot』が手に入ってしまった! うれしいけど、論文の真っ最中! 大丈夫か!? でも読んじゃうんだよなぁ。とりあえるパラパラめくりながら…。

 前作『Nobody~』で、警察に追われて、ひたすら丘を登ったパーカー。今回はそのすぐ続きから物語が始まる。逃亡中のパーカーの前に現れたのは、トム・リンダルという五十代の男。パーカーの逃亡を助け、仕事の話を持ちかける。リンダルはテレビにあふれる現金輸送車強奪のニュースを見て、パーカーに会いにわざわざ出てきたようだ。いや、悪いこと言わないから、そのパーカーさんはやめといたほうがいいんじゃないかい? 彼に関わった素人たちは、まず悲惨な末路が待っているし(例外あり)、前回だれも殺していないから、今回は大暴れの可能性もあるんだよ?…と余計なことを考えてしまう。しかしオールスターキャストものではなさそうだ。むしろパーカー単独ものか? 単独ものはこれまで傑作多しだけれど、ちょっとさみしい…。だれか知ってる仲間出てこないかなぁ。だが頼みのニックは、なんと警察に御用となってテレビに…………いやぁあああああああ!!(泣)

 …まあ、災難で殺されるよりはマシ? きっと関係者みんなが口を割ったんでしょう。ああ、ニックーーーーーっ!!(ニコラス・レナード・ダリーシアらしい)

 一方、なんとか難を逃れた(?)ラッキーマン・パーカーは、前回の金と今回の仕事の金、両方手に入れることができるのか!?

 

 

2006/12/30

『Ask The Parrot』読了。

 ニック逮捕の衝撃に放心状態となり、やけっぱちになりながら論文を書き上げる。もちろんパーカーを忘れたりはしない。年末にかけて一気に読み進んだ。

(以下、ひたすら内容をなぞるので、中略)

(パーカーさん、ついにあれを解禁)

 人間の内面の複雑さ、おもしろさを味わう作品なのかもしれない。パーカーは二人の男性にとって引き金である。機械のような男であるからこその。

 ところでここの競馬場の「グロ・モア」、グロフィールド・モア(もっとグロフィールド!)に見えてしかたなかったんだけど…。

 ああ、それにしてもニックーーーーーっっ! 早く次作でこのさみしさを埋めたい…。

 

 

 

◆◆◆◆◆ 

こうして「カウントダウン」が開始されました。

続く…。