わたくしの平穏な春が終わりを告げたことをここにご報告させていただきます。
こたびの冬は滅茶苦茶寒かったから、もしかしたら絶滅してくださったのではないかという、甘い夢を見ておりました。
そこまででなくとも、今年はまだ涼しめだから、お会いするのはもう少し先ではないかと、期待に胸をふくらませ、内心平身低頭哀願しておりました。
・・・調べたら、去年の開戦が、5月26日という記録でした。
なにか恐るべき体内時計でも備えていらっしゃるのでしょうか、G様。どんだけ高等進化生物なのですか、G様。いつになったら私の視界に入らないレベルまで進化していただけるのでしょうか、G様。
とんでもない大きさでした。しょっぱなからあのサイズはあんまりでした。無慈悲です。なぜ家族で私だけが毎年こんな目に。なにかしましたか? もしや、前世の夫とか彼氏でした? そんなにモテモテでした? 私? なぜもっとマシなお姿に転身して会いに来ていただけないのでしょうか。おかげで今日も、無慈悲に勝利を収めました。叩き潰しました。
毎度ながら、こんなに後味の悪い勝利はございません。一方、取り逃がした日には、もっと後味が悪くておちおち居間にいられません。風呂場にも行きたくありません。トイレも嫌です。お願いですから、我が寝室だけには、そこだけには、ご遠慮願います。発狂します。
過ごしやすいこの季節を満喫しておりました。自作小説にもようやく終わりが見えてきまして、気分良くしておりました。
ですがわたくしは、1日たりともG様を忘れた日はございませんでした。
これぞ、真実の愛・・・そんな誤解だけはなさらぬよう、切に願います。今年はもうやめましょう。G様がもしも人間であれば、私はとっくに警察沙汰にしています。
どうせもうすぐ猛暑が来ます。どうかそれまでのあとひと時、わたくしに平穏な日々を返してください。
まあ、見ちまったらもう終わりなんだけどな、コンチクショーめ!!
いいか、オレは負けねーぞ! 三十代半ばシングルフリーター女なめんな! だてに図太く生きてねえぞ!
お前らは子孫を残しまくるだろうが、こっちは80年生きて、進化し続けるわ!
ふははははははははははは!!!
・・・・・・逃げたい。北海道に住みたい。
でも温暖化だったり他所からヒアリが来る時代だから、あの大地も時間の問題なんだろうか。
なんとかなりませんかね、世界よ!(壮大な夢)