うえーーーい!! やっぱり空回りの末に日常に帰ってまいりました。
そういうわけで、とうとう星占いでいうところの幸運期をなーーんの変化もなく終わろうとしております。どうだーーー!! いえーーーい!!!
しかしふと思ったのは、6月から、いやほぼ3月から、毎月のごとくどこかへ出かけてましたな。どうりで旅日記ばっか書いてたわけだ。
いっそこのマンスリーお出かけ記録を、今年いっぱい更新し続けてみようかなぁ・・・。
まあ、そういうわけでこたびも――。
『ミュータントニンジャタートルズ~影~』を、なぜか新宿某所で観てまいりました。
いや~、バスタができてからはじめて行きましたが、新宿ますますよくわかんなくて困った(笑) 西から東へ移動するのにやけに歩いてしまった。しかもちょっと休憩にカフェにでも入ろうかと思ったら、あっちもこっちも人の列。平日だったのに。それからベーカリーに入ったら手のひらサイズのパンが1個400円代がざら。
おのぼり一応元都内大学生はカルチャーショックにうちのめされました(笑)
まあ、それもさておき。
映画館は、覚悟はしていましたが、えらい人でした。ですがそのほとんどが、どうも『君の名は。』を観に来てらした方々だったようで、その日のチケットはもう全部売り切れていました。
一方私が楽しみに入ったカメさんがたのスクリーンは・・・・・・
あれ・・・うちの地元ほどとは言わないけれど、わりとガラガラ・・・・・・。
まあ、だからゆっくりくつろいで楽しんでこられましたけれども。
それにしても、前作もうちの地元で危うく観客はオンリーミー状態だったのに、今回も全国で強気の上映ですね。どれだけのお金が動いているんだろう、とか考えずにはいられない。いやまったく、ありがたいことですけれども。
一緒のスクリーンを観た中には、カメさんがたに長年親しんでいる方もいらっしゃったのでしょう。上映中、何度か笑い声も聞こえて、ひっそり一体感を味わわせていただきました。
さて、以下内容に触れますのでご注意ください。ネタバレを避けたい方はお戻りください。
観終わった感想は、もう記事のタイトルに要約されるのですが。
去年でしたか、『ミュータントタートルズ』(2014)を観にいったあと、こんな記事を書いたものでした。
だから、ラファエロのゴツくて男臭い路線を、重々承知のうえで観に行ったのですけれども、
そ、そ、それにしても、タ、タ、タ、タ、タフガイってなんですか!?
い、いや、作品序盤にキャラクター紹介があったんですけれども、「ラファエロ、タフガイ」と出て、仰天した次第でした。
作中でも、主にレオナルドなんかが彼を「筋肉馬鹿」呼ばわりですよ。
ドナテロとレオナルドとミケランジェロまでが車の操縦に奮闘している中、ラファエロだけが暇を持て余して、後ろで一人ボクササイズですよ。
扱いがもう完全に、
ドートマンダー・シリーズで言うところの、タイニー・バルチャー。
パーカー・シリーズで言うところの、ダン・ワイツァー。
『特攻野郎Aチーム』で言うところの、コング、なわけですよ。
た、たしかに、チームヒーロー物にはこういうキャラクターが大抵一人おりますけれども。
で、でも、以前の記事で書いたとおり、私の初期タートルズの記憶の中にいるのは、90年代衛星アニメ劇場のラファエロなんですよ。パワー型マッチョ担当がだれ一人いなかったタートルズなんですよ。
そ、それで成り立っていた、不思議な「世界一のヒーロー」、タートルズ・・・(愕然)
なによりね、その性格差が、映画最後のタートルズ横並びの画で際立っていました。レオナルドとドナテロは同じくらいの体格なんですけれども、ラファエロが明らかにデカいんですよ! 筋肉つきまくっているわけですよ! そしてミケランジェロが、一人だけやたら小柄で! 作中にもラファエロとミケランジェロの体格差が描かれている箇所がほかにもありましたけども、それにしてもここまではっきり表されたのは初めてでした。
昔のアニメは、4人(4匹か)の体格差はなかった。むしろエイプリルよりみんな小柄だったよね?
私がラファエロの性格変貌を初めて見せつけられた『TMNT』(2008)でも、みんな同じ体格だったはず。
こ、ここまでマッチョ路線をさらに突っ走ってくるとは・・・と、衝撃でした。
もう「反抗期」では済まない。別人レベルだ・・・。
ただ、以前にも書いたとおり、私はラファエロの性格改変に必ずしも反対ではありませんでしたし、その理由も一応勝手に考えて納得してはいたわけです。時代の変化。新しくタートルズの物語をはじめるにあたり、ラファエロには変わってもらわなくてはならなかった、と。
おかげで『TMNT』(2008)なんかめちゃくちゃ楽しめましたし。
ただ、この別人レベルの性格・体格改変が、今回ものすごく堪えたのには訳があります。
冒頭のエイプリル。あのズラがむしろ昔のアニメのヘアスタイルとそっくり。狙ってました? でもやってることは立派なドロボウ! でも有能。
ヴァーンさんはたぶん、昔のバーノンなんでしょうね。元カメラマンですし。
そしてまさかのバクスター博士! ちゃんと覚えていたよ、バクスター博士! 確かハエかなにかと合体してなかったっけか。ともかく記憶にあるビジュアルとはだいぶ違っていたけれど、その名前が出てきただけでニヤニヤが止まらない。
と、こ、ろ、が!!!(←落ち着け)
懐古主義者を喜ばせてやまない感動の再会が!!!
ま、まず、シュレッダーさん。2014年版と、違う方だった気がするんですが。今回は見た瞬間、「あ、これはシュレッダーだ!」と震えがくるレベルで感動しました。
私の知ってるシュレッダー! 90年代アニメの世界にいたシュレッダー! 欲を言えばもっと間抜けであってほしかったけれど、ビジュアルは間違いなくあのシュレッダー! 会いたかったよーーー!!
そしてそして、なんと、あの二人が! あのサイとイノシシのコンビが! ロックステディーとビーバップが!! ビジュアル・キャラクターともに100%完璧な再現率で戻ってきたのですって!!!
いや、もう、相変わらずおバカさんで安心した!!(笑) 仲良しで安心した!!
もう胸中で、キャーーーーーーーーーvVvVvV と黄色い声援を、ロックステディーとビーバップに対して送る人間が、世界中に私のほか何人いるか(笑) いや、私と同じ90年代タートルズファンなら、きっと気持ちは同じだったはず。
いったいもう何年ぶりの再会だったことか・・・!(泣)
そしてそしてそして! な、なんと、とどめに――――
く、クランゲ様があーーーーーーーーーーーーー!!!!
いや、もう、こちらもまた完璧な再現率で(感涙)。ほぼCGにしろ、アニメで観たあの日そのままで。
つ、ついには、あの要塞テクノドロームまで出現し、もう私はなつかしさと興奮で感無量状態。ストーリー云々よりまた出会えた喜びに懐古心爆発乱舞。
事前情報まったく入れないで行ったからなぁ・・・。完全に予想外だった・・・。
さて、こういうわけです。アニメ風エイプリルのヅラという軽いジャブにはじまり、バクスター博士、シュレッダー、ロックステディー&ビーバップ、そしてクランゲ様を劇場で拝見したのです。〇〇年ぶりに。後者三つは完璧な再現率で。
だからこそ、ここで痛切なまでに、
なぜラファエロだけが・・・?
と思ってしまったわけです。
ロックステディーもビーバップもクランゲも戻ってきたのに、なんでラファエロは戻ってこないの?
あの90年代アニメのラファエロはどこへ行ったの!?
と。
映画のラストはね、あのテーマソングがとうとう流れたわけですよ。
~オレたちゃニンジャタートルズ、ティーンエイジのニンジャタートルズ、突然この世に現れた、世界一のヒーロー!~
もちろん英語でですけれども。
し、しかし、ロックステディー、ビーバップ、そしてクランゲ様をあそこまで忠実によみがえらせ、テーマソングまで流した制作陣が、ラファエロの性格改変に無頓着でいるはずがない。そう思いませんか。
だったらいっそ戻してみませんか? ・・・いや、別シリーズということででも。
今のラファエロは、果たして“Raphael cool but crude”のラファエロでしょうか。
Cool は「カッコイイ」あるいは「冷静な、醒めた」という意味にせよ、今のマッチョ系パワー担当とはなんか違いませんか。Crudeは、英英辞典とか見ましたけれども、どうも日本語で言うところの「毒舌」が近い気がします。
口の悪いちょっと醒めたキャラ・・・だったら、あの90年代のラファエロにわりかし合いませんか。
私は原作事情はさっぱりわからないんですけれども。
まだギリギリ『TMNT』(2008)までは、「反抗期」で済むかもしれませんが(反抗期になりそうなキャラでもなかったですけど)、体格までマッチョにして、さらに性格までゴツくしてしまうと、“cool but crude”のイメージからかなり外れてしまうのでは。
試しでいいので、一度戻してみませんか。それがラファエロよりか、ひいてはレオナルドのため、だったりしません?
今回のレオナルドは、相変わらずラファエロと喧嘩していて(2008年以来、毎度)、苦労が耐えませんが、それでも今回は、わりと愚痴をこぼして、他人のせいにできていたので、ちょっと楽になったんじゃないかな。いや、彼は少しくらい他人のせいにすべきですって。一人で抱え込み過ぎ。短気な赤ハチマキには「筋肉馬鹿」ぐらい言ってやったっていい。やんちゃで危なっかしい黄ハチマキも叱ってやったっていい。でもドナテロのことはやめてあげて!(笑) 彼はほぼ完璧にアナタをサポートしていましたから! 立派な相棒を務めておりましたから!
今回はドナテロがMVPかも。昔に優るとも劣らない活躍ぶりでした。工学理学いずれの面でも、チートな天才ぶり。乗り物でもバトルでも奮戦。
昔から思っていましたが、ドナテロがいなきゃタートルズ戦えないよ・・・。紫ハチマキ様様だよ。
このところ続いていたラファエロの主役級活躍は、今作で少し落ち着きました。代わりにドナテロやミケランジェロががんばっていました。
ミケランジェロは、タートルズの末っ子キャラである姿が、はっきりと描かれていた感があります。お兄ちゃんたち(そもそも兄で良かったのか)がもうそろって可愛がりまくり。あのマッチョ系ラファエロですらミケランジェロに優しいし、仲良しぶりを見せつける。お兄ちゃんがたみんな「オレたちの可愛いマイキー」な状態。
それはそれでものすごく萌え・・・いや微笑ましいのです、が・・・。
そのためなのか、さっきも書きましたが、4人の中で最も小柄になっていました。
私個人的に、ミケランジェロに小柄だというイメージはなかったんですよ。むしろ4人に体格差があるとしたら、わりと大きいほうぐらいのイメージでした。だってなんか、いつもだれよりピザ食べているし。太っているとまでは思わないけれども。うーん、まずタートルズそれぞれの使う武器が性格を反映しているとすれば、ヌンチャクって、わりとパワー系のイメージがあるんですよ。ズバッ!グサッ!スパーン!ではなく、ドカッ、ボコッ!と。
ミケランジェロこそどちらかというとパワー系で、タートルズ単体では、比較的強いイメージがありました。
一方、ラファエロの武器のサイなんか、持ち主のムキムキ化に比例して、今回だいぶデカくなっていた気が。
中でも華奢な武器だったサイが。
それでも彼は今回ほぼ肉弾戦してた気がしますけどね。
はっきり言うと、アニメを見ていたころの私は、ラファエロが4人の中で一番弱いぐらいの構えで観ていました。だってあのカメ、全然本気になってる感がないだもの(笑) 強いところ見せるのは、ごくたまにでいい。それでもガチ勝負で勝つことは期待していない。ここぞというときに、ひょいっとサイを投げ飛ばして、機転を利かせるくらいでいい、と。
だからこそ『TMNT』でぶったまげたわけですけれども。
ここはひとつ、あのころのラファエロに戻りませんか。そうしたらレオナルドの苦労も格段に減るし、それに――
なんというか、今回もまだレオナルドの活躍が相対的に足りない気がしたんですよ。だってドナテロが強かったもん。昔から強いけど。技術のプロであるばかりでなく普通に強いけど。
もっとレオナルドをバンバン戦わせていただきたい! 見せ場を作っていただきたい!
ラファエロのガチムチさを減らすことによって、レオナルドの強さが際立つはず。
誤解を恐れずに言えば、役に立たなくても魅力的なキャラっているんですよ。ドートマンダーの相棒ケルプとかね。そしてそういう人がたまに活躍すると非常に面白かったり。
塩沢兼人さんも演じたラファエロ。今、お声を当てて想像できますか・・・?
ラファエロの性格を短気で喧嘩っ早くしなければ、人間ドラマ(失礼。亀ドラマ)が盛り上がらないですか。兄弟やチームの絆を試すエピソードが生まれませんか。
でもそれは『TMNT』が最高でしたよ。性格改変によって起こるドラマは、2014年度版や今作よりも、2008年作で見事達成されていました。
いいんじゃないですか、もう戻っても。それでレオナルドとラファエロは喧嘩路線ではなく、漫才路線でも。いや、あの性格でも喧嘩はできなくはないと思いますから。わりと毒舌キャラでしたから。それにあのラファエロは「なんとかしてよ、リーダー」と、甘えたり立てたりしてくれますから。
――捨てるカメあれば拾うカメありか。
――あいつらを引きずり下ろすんだ。永久にな!
・・・確かアニメ版の最終回だったと思います。
思えば良いコンビでしたよ、レオナルドとラファエロ。今一度レオナルドの援護・サポート役を務めてみませんか、ラファエロ。ここに至っては、そのほうがお互いに引き立つんじゃないだろうか。それで長くやってきたんだから。
ただ、英語的にも日本語的にも、気の利いたセリフを作るのって難しいですよね。
そういう意味でも、あのアニメはすごいって。
長々と書きましたが、感激の再会をスクリーンに出してくださった制作陣の皆様、ありがとうございます。畏れ多くもダメ出ししているわけではなく、すばらしかったからこそ新たに欲が生まれてしまったのです。今年もカメさんたちに会えて幸せでした。
とどのつまり、もう一度心境を吐きますと、ロックステディーとビーバップとクランゲにまた会えたからこそなおのこと、これまでになく昔のラファエロが恋しくなった!誰か私にラファエロをください!もうDVDでも買っちゃおうかな!
そんな所感です。
Now Rocksteady, Bebop, and Krang have come back. So, why not Raphael?