A.Banana.S

古代ローマ、ナックス兄さん、ドートマンダー・・・好きなことをぽつぽつと。

2014/08/24 ポッツオーリ 「休養日だけれども」

 

先日は失礼いたしました。

 

さて、1年前の今ごろは、いよいよイタリアへの出発日が近づき、緊張で落ち着かない日々を過ごしていたはずですが、今年は仕事→帰って時間があればナックス兄さんのどなたかが出ている番組を見る、とありがたくも平穏に暮らせています。お盆休みだし、そろそろ英語の勉強を再開しないとな・・・・・・(相変わらずどうしていいかわからない)。

 

旅の思い出話の続きですが、前日ポンペイおまけにエルコラーノまで歩きまわり、楽しくも完全なる疲労困憊状態になったわたくしめ。

考えてみれば、1週間ぶっ続けで思いきり外出するなんて、それだけでもなかなか日常ではありえません。

というわけで、この日は休養日とすることに決めました。

なにしろこの旅の後半はなんと、同行者がいるのですからね。この翌々日にはお会いするのですからね。ここで体調を崩すわけにはいかぬ!と慎重を期しました。

 

ゆっくり起きて、朝食へ。さすがに前日のバカ食いを反省し、ちょっと控えめに、おいしくいただく。それから調子が良くなってきたスマホで調べ、ガリバルディ広場近くのスーパーマーケットに買い出しに出かける。このとき地下鉄2線の乗り場をようやく発見。

戻ってきたら、すでに部屋に清掃が入っていました。

それから部屋で洗濯、部屋干し。

その後はちょっとゆっくりしていたのですが、時刻はまだ真昼。

 

ここで、やっぱりせっかくだから、無理しない程度にまた観光に出てみようかなと思いました。

 

では、どこへ行こうか。カプリ島には翌日に再訪予定でしたが、この日できれば行きたかった候補地がいくらかありました。例えばベネヴェント――アッピア街道の要所、ノーラ――2000年前の8月19日、アウグストゥス帝が逝去した地、それからミセーノ(バーコリ)――こちらはティベリウス帝が逝去した地。

計画段階では、まずカプリ島に行って、次に船でイスキア島へ渡って、それからまた船でミセーノに着いて、帰りは陸路でナポリに戻って来られたらなぁって思っていたのですが、調べたところ、この旅程(あるいはその逆を進む旅程)を無理なく実現できる航路はありませんでした。

 

考えた末、一応グーグル先生で地図を用意していた、ミセーノのほうへ行ってみることにしました。やっぱり私はティベリウス帝が大好きで、彼が人生の終わりに見ていた光景を見たいという気持ちをおさえられなかったんですね。

 

結果的に、ミセーノまでは行きませんでしたが、この日も休養どころかかなり歩くことになりました。

 

で、どうやって向かったか。まず午前に見つけた地下鉄2線に乗り込みまして、確か、モンテサント駅で下車。そのまま乗車していてもポッツォーリまで行けたのですが、せっかくだし、外の景色もよく見ておきたいと思い、ここでケーブルカー(フニコラーレ)に乗り換えることにしました。道に迷わないか、びくびくしながら駅へ到着。

 

少し待って、やってきたのは、とてもまぁ・・・華やかな、落書きでいっぱいのケーブルカー。

でも中は、治安の心配を感じませんでした。しかし景色を見たくて乗ったのですが、ほとんどトンネルや建物にみっちり挟まれた場所を進んでいったので、あまり堪能できなかったかな。けれどもその建物の隙間から見た海の青さときたら・・・!!

 

ポッツオーリで下車しました。この街にも古代ローマ劇場があり、代表的な観光スポットなのですが、この時点で私は悟っていました。地図を見つめながら、わかっていました。

 

ミセーノまで行くのは無理だろう。体力的に、時間的に、情報的に。

 

前日のポンペイとエルコラーノを歩いた、その前にスペルロンガの洞窟にたどり着いた、そのパワーを発揮すればなんとかなったでしょうが、この日はもはやそれを頼めそうにもなく。希望かなわず。

私はミセーノ行をあきらめ、対岸であるポッツォーリの港へ向かいました。そこからティベリウス帝が最後に見た景色を眺め、思いを馳せることにしたのです。

残念に思ったのは、少しだけです。ローマでのあの一件に比べたら。なにしろ自分の判断ですからね。

けれどももし次の旅行の機会に恵まれたら、私はどんなに迷って歩こうとも、ミセーノの端まで行くでしょう。

 

そういうわけで、この日はポッツオーリ散歩となりました。

たぶんこの写真は、このたびのイタリア旅行の中でもいちばん美しいもの。ミセーノも見えます。

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この青は、きっと古代から変わらないのでしょう。それとも古代はもっと美しかったのでしょうか? 私にはちょっと想像できません。

しばし防波堤の上に座って、のんびり眺めていましたっけ。いや、実際にはやはり前日の疲れを引きずっていて、あんま動けなかったってのもありますけど。なんだかんだでケーブルカーに乗って、ポッツオーリまで来ちゃいましたからね。

すると彼氏に送って来てもらったところらしい可愛いお姉さんが、私に声をかけてくれました。よく聞き取れなかったのですが、笑顔で、「こんにちは! 海がとても綺麗でしょ? あっちが劇場よ」と教えてくれたようでした。

若い女性に声をかけてもらえるなんて、これまためったになく、うれしく。

けれどもせっかく教えてくださったのに、私はこのあと結局ローマ劇場にたどり着けませんでしたよ・・・。

 

いや、粘ればよかったのですけどね。人に訊けばよかったのですけどね。この旅の最後の最後でついに思い知ったのですが、観光案内所に立ち寄ればよかったのですけどね(対人恐怖症傾向&自分はどうせ英語でもコミュニケーションできないだろ先入観のせいで、ここまで一度も利用せず)!

海から離れたあとは、しばらく街をぶらぶら歩き、というか一時はわりと本気で道に迷って焦り、体力が不安になり、ジェラート屋さんで休憩し、いつのまにやらふりだしの、ケーブルカー駅に戻ってきておりました。

もう一度、古代ローマ劇場を探しに出る勇気はなく。

そのまま来た道を引き返して、ナポリに戻りました。

残念。しかしまぁ、劇場はオスティアでもポンペイでも見られたし、あの海の青さを目に焼きつけられだけで、十分満足の一日でした。

 

あと、帰りのモンテサント駅周辺、ナポリ中心部の喧噪からちょっと離れていて、夕暮れ時だからでしょうか、なんだか綺麗で落ち着いていて、もっとこの辺も探険してみたかったなぁ。

 

この日の夕食は、ナポリ駅前のお店からピッツアとサラダお菓子をテイクアウトし、ホテルの部屋でのんびりいただきました。

お店にはおいしそうなお菓子がたくさん並んでいたのですが、いかんせんその名前がわからず、私は手帳にそのお菓子の絵を描いて、店員さんに”Come si chiama?”(これなんて呼ぶんですか)と訊く荒業に出ました。ど下手な絵でしたが、店員さんはあらカワイイ!とにっこり笑って、その焼き菓子を持ってきてくださいました。・・・せっかく教えてくれた名前、忘れちゃいましたが、ジェラート以外でのこの旅初のスイーツ、おいしかったです。

 

あとは日の沈む前からホテルの部屋にこもり、NHKワールドと、前回の旅の教訓から持参してきた小説を読みふけりました。弟がおすすめした『万能鑑定士Q』。そういえば昔、大学時代(H大の蔵書にお世話になって)、この主人公の事務所がある辺りをよく歩いたなぁ、とか、しばし旅を忘れて物語の世界に入りました。

でもこの日だったはずです。広島の災害をワールドニュースで知ったのは。

 

次の日は、カプリ島を再訪します。